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JAPAN RUGBY LEAGUE ONEジャパンラグビーリーグワン

第5節
2023
1.22SUN
14:00
秩父宮ラグビー場(東京都)
25
18 前半 32
7 後半 31
63
T G PT PG DG T G PT PG DG
2 1 0 2 0 前半 4 3 0 2 0
1 1 0 0 0 後半 4 4 0 1 0
ゲームレポート

試合経過

  • トライ
  • コンバージョンゴール
  • ペナルティゴール
  • ドロップゴール
  • 入替・交替
  • ゴール失敗
  • イエローカード
  • レッドカード
トヨタヴェルブリッツ 東芝ブレイブルーパス
髙橋 汰地4'5-0
北村 将大5'5-0
8'5-3トム・テイラー
11'5-8セタ・タマニバル
12'5-10トム・テイラー
18'5-13トム・テイラー
北村 将大20'8-13
23'8-18ジョネ・ナイカブラ
24'8-20トム・テイラー
27'8-25橋本 大吾
28'8-25トム・テイラー
髙橋 汰地29'13-25
北村 将大30'15-25
北村 将大36'18-25
38'18-30セタ・タマニバル
40'18-32トム・テイラー
前半終了
吉田 杏→ウィリアム・トゥポウ12'18-32
木津 悠輔→淺岡 俊亮12'18-32
加藤 竜聖→彦坂 圭克12'18-32
12'18-35トム・テイラー
15'18-35三上 正貴→木村 星南
福田 健太16'18-35
17'18-35小川 高廣→杉山 優平
18'18-40濵田 将暉
20'18-40リーチ マイケル→佐々木 剛
フェツアニ ラウタイミ→古川 聖人20'18-40
北村 将大→梁 正秋20'18-40
20'18-42トム・テイラー
22'18-42セタ・タマニバル→バーガー・オーデンダール
24'18-47濵田 将暉
25'18-47橋本 大吾→原田 衛
25'18-47小鍜治 悠太→タウファ・ラトゥ
25'18-47松永 拓朗→豊島 翔平
25'18-49トム・テイラー
福田 健太→山口 修平27'18-49
30'18-54ジェイコブ・ピアス
31'18-54ジェイコブ・ピアス→梶川 喬介
ロブ・トンプソン→ジョネ ・ナベテレヴ32'18-54
32'18-56トム・テイラー
三浦 昌悟→崔 凌也37'18-56
38'18-61バーガー・オーデンダール
39'18-63トム・テイラー
髙橋 汰地41'23-63
ウィリー・ルル―41'25-63
後半終了

メンバー

  • IN
  • OUT
  • CAPTAIN

スターティングメンバー

トヨタヴェルブリッツ 東芝ブレイブルーパス
FW1三浦 昌悟FW1三上 正貴
2加藤 竜聖2橋本 大吾
3木津 悠輔3小鍜治 悠太
4秋山 大地4ワーナー・ディアンズ
5マイケル・アラダイス5ジェイコブ・ピアス
6ピーターステフ・デュトイ6德永 祥尭
7吉田 杏7マット・トッド
8フェツアニ ラウタイミ8リーチ マイケル
HB9福田 健太HB9小川 高廣
10北村 将大10トム・テイラー
TB11ヴィリアメ・ツイドラキTB11濵田 将暉
12ロブ・トンプソン12ニコラス・マクカラン
13バティリアイ・ツイドラキ13セタ・タマニバル
14髙橋 汰地14ジョネ・ナイカブラ
FB15ウィリー・ルル―FB15松永 拓朗

リザーブメンバー

16彦坂 圭克16原田 衛
17淺岡 俊亮17木村 星南
18崔 凌也18タウファ・ラトゥ
19ウィリアム・トゥポウ19梶川 喬介
20古川 聖人20佐々木 剛
21梁 正秋21杉山 優平
22山口 修平22バーガー・オーデンダール
23ジョネ ・ナベテレヴ23豊島 翔平

ゲームレポート

第5節マッチレポート

BL東京に敗戦。

「こういう時こそ信じ続けることに意味がある」(福田)

 1月22日、トヨタヴェルブリッツはリーグワン第5節で東芝ブレイブルーパス東京(BL東京)と東京・秩父宮ラグビー場で対戦。25-63で敗れ、通算成績が1勝4敗となった。

        ●

 前節の埼玉戦でつかんだと思った光は、また薄くなった。

立ち上がりは悪くなかった。開始4分、HL付近でペナルティをもらうとSH福田健太が素早く仕掛ける。FBウィリー・ルルーが繋いで再び福田へ。タイミングを見計らってパスを繋ぎ、Flピーター・ステフデュトイからオフロードで球をもらったWTB髙橋汰地がトライ。5-0と先制した。

「先にとられて、今日は難しい試合になると思った」(BL東京・SH小川高廣主将)

 だが、その時間帯を続けることは難しかった。次第にBL東京の接点での勢いが出始める。1PGを許した後の11分、BL東京はラインアウトからFWでゴール前へ。最後はCTBセタ・タマニヴァルにねじ込まれた。互いにPGを決め合い8-13となった23分にはラインアウトから大外に展開され、WTBジョネ・ナイカブラがタックルを二人振り切ってトライ。コンバージョンも成功し、8-20に。その4分後にはラインアウトモールを15㍍近く押されてトライを許し、8-25と差が開いた。

29分にはWTB髙橋が自らのキックをキャッチしてトライして差を詰めたが、38分には再びCTBタマニバルにインゴールを明け渡す。前半は18-32での折り返しとなった。

 この日、試合を捌いたのは世界のトップレフリーであるニック・ベリー氏(豪州)。トヨタは前半からタックルした状況で展退しないノットロールアウエーの反則を繰り返し取られ、攻撃のリズムを作れなかった。

後半16分にはSH福田がチームとしての反則の繰り返しでシンビンに。「レフリーは早くボールを動かしたかったのに、僕がタックラーとしての役割を果たせなかった」(福田)

一方、BL東京は「マット・トッド(FL)は、レフリーに注意されてすぐに手を離した。選手たちはレフリーに言われたことを我慢強く実行できた」とトッド・ブラックアダーHC。

 レフリングへの適応も相手の方が滑らかだった。後半20分過ぎからは4連続トライを奪われ18-63まで差は開いた。試合終了のホーンが鳴った後、WTB髙橋がインターセプトから3トライ目を奪ったが、最終スコアは25-63。2004年度にトップリーグに昇格して以来、BL東京(前・東芝ブレイブルーパス)に最多失点を喫した。

 これまで激しいフィジカル勝負を繰り広げた好敵手に接点、スクラム、モールで後れをとった。加えてミスタックルも頻発。前半のミスタックルはBL東京の8に対し、トヨタは25だった。

 会見でベン・へリングHCは、「大きく失望している。練習でやってきたことが出なかった」と落胆を隠さなかった。前節で昨年度王者・埼玉と激闘を繰り広げた疲労もあったが、チームの出来不出来の幅について、ゲームキャプテンを務めたデュトイはこう指摘した。

「ラグビーはフィジカルなスポーツで、メンタルが試合に影響する。波のないチームはメンタルが強い。我々は自分たちが思うようにいかなかったときの適応力が必要」

 敵将のブラックアダーHCは自チームについて「簡単にトライを許さないのは、マインドセットの部分」と述べていた。

 象徴的なシーンがあった。後半30分、18-54と差が開いた場面。相手キックをチャージし、ボールがすっぽり胸に入ったLOマイケル・アラダイスが抜けて相手ゴール前に迫る。だがフォローが遅れ、トライにはつながらず。素早く戻ったのは赤いジャージーの側だった。

 救いはチームの全トライを挙げたWTB髙橋の存在だ。今季は、第2節の相模原DB戦で挙げた1トライにとどまっていた。

「これまでいい状態でボールがもらえず、フラストレーションがたまる試合が続いた」。この日は積極的にアタックに参加し、トライゲッターとして輝きを放った。その髙橋も「チームは1週間を通していい準備ができているのに、一番大事な今日という日に繋がってない」と、首をひねる。

 試合では、デュトイとルルーが二人で局面を打開しようとする場面も見られた。それは他の選手にまかせていられない焦りの表れでもある。

「日本人と外国人で意見をぶつけあえてない。外国人選手が決めたことを素直にやってしまう。試合中でも意見をぶつけて、もっとこうしたいと伝えていければ」(髙橋)

 心の中で感じている原因と解決方法は、みな同じはずだ。

「こういう時こそ、信じ続けることに意味がある。皆が一つの電車に乗ってると思って、一本の線に乗り続けられるように、しっかりドライブしていきたい」(福田)

 第5節でカンファレンスAの5チームと1回目の対戦が終了。次節からカンファレンスBとの交流戦6試合が始まる。初戦は中5日のビジターゲーム、コベルコ神戸スティーラーズと対戦する。この日の敗戦から何を学び取れたか、ヴェルブリッツの真価が問われる一戦となる。

(写真説明)

①初めてゲームキャプテンを務めたFLピーター・ステフデュトイ

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②3トライを挙げたWTB髙橋汰地

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③開始3分、ペナルティからSH福田健太が仕掛けトライに繋げた

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④2シーズン目で初スタメンを果たしたSO北村将大

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