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JAPAN RUGBY LEAGUE ONEジャパンラグビーリーグワン

第16節
2023
4.23SUN
14:00
ヤマハスタジアム(静岡県)
37
21 前半 12
16 後半 15
27
T G PT PG DG T G PT PG DG
3 3 0 0 0 前半 2 1 0 0 0
1 1 0 3 0 後半 2 1 0 1 0
ゲームレポート

試合経過

  • トライ
  • コンバージョンゴール
  • ペナルティゴール
  • ドロップゴール
  • 入替・交替
  • ゴール失敗
  • イエローカード
  • レッドカード
トヨタヴェルブリッツ 静岡ブルーレヴズ
秋山 大地→吉田 杏 13'0-0
ロブ・トンプソン 14'5-0
ティアーン・ファルコン 15'7-0
ジョー・ローンチブリー 21'12-0
ティアーン・ファルコン 22'14-0
フェツアニ ラウタイミ 24'14-0
26'14-5 日野 剛志
27'14-5 奥村 翔
ロブ・トンプソン 32'19-5
ティアーン・ファルコン 33'21-5
38'21-10 家村 健太
39'21-12 奥村 翔
前半終了
2'21-15 奥村 翔
崔 凌也→木津 悠輔 7'21-15
髙橋 汰地 8'26-15
9'26-15 桑野 詠真→アニセ サムエラ
ティアーン・ファルコン 9'28-15
11'28-20 マロ・ツイタマ
12'28-20 矢富 勇毅→ブリン・ホール
12'28-20 アラパティ・レイウア→小林 広人
彦坂 圭克→加藤 竜聖 12'28-20
ジョー・ローンチブリー→マイケル・アラダイス 12'28-20
12'28-22 奥村 翔
17'28-27 ヴィリアミ・タヒトゥア
18'28-27 奥村 翔
三浦 昌悟 25'28-27
25'28-27 河田 和大→植木 悠治
福田 健太→茂野 海人 25'28-27
ティアーン・ファルコン 27'31-27
28'31-27 奥村 翔→槇 瑛人
吉田 杏→ウィリアム・トゥポウ 34'31-27
三浦 昌悟→淺岡 俊亮 35'31-27
36'31-27 日野 剛志→リッチモンド・トンガタマ
36'31-27 伊藤 平一郎→茂原 隆由
36'31-27 ジョーンズ リチャード 剛→庄司 拓馬
岡田 優輝→山口 修平 36'31-27
ティアーン・ファルコン 36'34-27
ティアーン・ファルコン 39'37-27
後半終了

メンバー

  • IN
  • OUT
  • CAPTAIN

スターティングメンバー

トヨタヴェルブリッツ 静岡ブルーレヴズ
FW1三浦 昌悟FW1河田 和大
2彦坂 圭克2日野 剛志
3崔 凌也3伊藤 平一郎
4秋山 大地4桑野 詠真
5ジョー・ローンチブリー5マリー・ダグラス
6アイザイア・マプスア6大戸 裕矢
7姫野 和樹7ジョーンズ リチャード 剛
8フェツアニ ラウタイミ8マルジーン・イラウア
HB9福田 健太HB9矢富 勇毅
10丸山 凜太朗10家村 健太
TB11ヴィリアメ・ツイドラキTB11マロ・ツイタマ
12ロブ・トンプソン12ヴィリアミ・タヒトゥア
13岡田 優輝13アラパティ・レイウア
14髙橋 汰地14奥村 翔
FB15ティアーン・ファルコンFB15キーガン・ファリア

リザーブメンバー

16加藤 竜聖16リッチモンド・トンガタマ
17淺岡 俊亮17植木 悠治
18木津 悠輔18茂原 隆由
19マイケル・アラダイス19アニセ サムエラ
20吉田 杏20庄司 拓馬
21茂野 海人21ブリン・ホール
22ウィリアム・トゥポウ22小林 広人
23山口 修平23槇 瑛人

ゲームレポート

静岡BRマッチレポート。

スクラムで苦しみながらも白星つかむ。

 トヨタヴェルブリッツは4月23日、磐田市のヤマハスタジアムで静岡ブルーレヴズ(静岡BR)とリーグワン最終節を戦い、スクラムで苦しみながらも37-27で勝利。通算成績を8勝8敗とし、6位で今シーズンの戦いを終えた。

      ●

 終盤の目標としていた3連勝で「ストロング・フィニッシュ」を果たしたものの、会見での姫野和樹共同キャプテンは浮かない表情。

「自分たちのやりたいラグビーが出来てない。内容的に見たら、静岡が優位に進めていた」

 終始、相手の武器であるスクラムで苦しめられた。

「相手は、8人の力を百㌫ぶつけてきた。僕らはそれに対してばらけてしまった。一貫性がなかった」

 それでも勝てたのは「自分たちの強みに立ち返って、巧みにコントロールできた」(姫野)から。納得いかない内容でも勝てたのは、チームに脈々と流れる「立ち返るプレー」があったからだ。

 この日、ヤマハスタジアムは「2006年以来」(静岡BR・堀川隆延HC)という12203人の観客で、満員。大半が当日配布された静岡BRオリジナルのアロハシャツに身を包む。いわば「静岡BRの聖地」での戦いだった。

 強い風下で迎えた前半。開始から吉田杏、アイザイア・マプスア、姫野和樹、フェツアニ・ラウタイミ…。バックファイブの強いボールキャリアーが迷わず相手にぶち当たる。スクラムでは押されたものの、エリアどりも上手くいき、ラインアウト、モールで優位に。14分、21分とラインアウトモールを起点にトライを奪い、14-0とリードする。

 24分、NO8ラウタイミが危険なタックルで一時退場。一人少ない時間帯にラインアウトモールからトライを奪われた。31分にトライを追加して21-5とリードを広げるが、スクラムでの劣勢が次第に影を落とし始める。

 トヨタが自陣で反則をすると、相手は迷わずスクラムを選択。38分にはゴール前スクラムからSO家村健太にトライを許し、21-12で前半を終了した。

 後半、風上のトヨタだったが、静岡BRがスクラムを足掛かりに攻勢をかける。トヨタに反則が重なり、自陣ゴールを背負った展開が続く。

 8分、その嫌な流れを断ち切る貴重なトライが生まれた。相手陣深くでペナルティを得るやいなや、SH福田健太が素早くボールを拾い上げて自ら抜け出す。キック。いったんキャッチした相手をつぶすと、福田をフォローしていたWTB髙橋汰地がトライを決めた。

「大学時代から一緒にやってるので、僕が多分抜けるとわかって、ついてきてくれた」(福田)

 これで28-15と差を広げるが、地元の声援を背にした静岡BRの勢いは止まない。すぐに2トライを返され、リードは4点に。トヨタはスクラムで反則を繰り返し、25分には左PR三浦昌悟が一時退場。スクラムに関して、姫野共同キャプテンにレフリーから注意が与えられた。

 31分、自陣ゴールを背負っての相手ボールスクラム。絶体絶命の場面。

そこで、相手がスクラムを落としたとしてペナルティ。トヨタは危機を脱した。

「あそこでペナルティをしたのが全て」。敵将・堀川隆延も悔やむ勝敗の分かれ目だった。

 その後は交代した選手たち(=フレッシュレッグス)が接点で健闘。

FBティアーン・ファルコンが自陣52㍍の長距離を含む3PGを慎重に決め、37-27で相手を振り切った。

 ビジターゲーム独特の雰囲気の中、冷静にゲームをコントロールしたSO丸山凜太朗は言う。

「風下の前半をリードして折り返せたのが大きかった。常にSHやFBとコミュニケーションをとれていたので、焦りはなかったです」 

 スクラムでの劣勢も「試合前に想定していた」とSH福田。

「ウィリー(ルルー)から常に言われているんです。“考えること、そして考えすぎないことが大事だ“と」

 試合前、様々な状況を想定していた選手たちの準備が、押されながらも試合をものにできた勝因だ。シーズンを通した選手の成長が表れた試合でもあった。

「来シーズンに向けて、すごくいい試合になった」

 会見の冒頭、姫野共同キャプテンは言った。

「今日はシンプルなプレーを選択したけど、トヨタにはもっとクリエイティブなラグビーが出来る選手が揃ってる。そのためにはディテールが重要になってくる」

 それはそのまま、来季への決意表明でもあった。

写真説明

①前半14、32分とトライを奪ったCTBロブ・トンプソン

前半14、32分とトライを奪ったCTBロブ・トンプソン

②FBティアーン・ファルコンは終盤に3連続PGを決め、プレーヤーオブザマッチに選ばれた

FBティアーン・ファルコンは終盤に3連続PGを決め、プレーヤーオブザマッチに選ばれた

③後半8分、ペナルティからSH福田健太が素早く仕掛ける

後半8分、ペナルティからSH福田健太が素早く仕掛ける

④最終戦で初先発。冷静なプレーを見せたSO丸山凜太朗

最終戦で初先発。冷静なプレーを見せたSO丸山凜太朗