試合経過
- トライ
- コンバージョンゴール
- ペナルティゴール
- ドロップゴール
- 入替・交替
- ゴール失敗
- イエローカード
- レッドカード
T | G | PT | PG | DG | T | G | PT | PG | DG | |
前半 | ||||||||||
後半 |
MIRAI MATCH レポート
「スコア0」の収穫。
気温5度の氷雨の中、グラウンドの中には1試合目と変わらない熱量が満ちていた。
12月17日の豊田スタジアム。リーグワン開幕戦のトヨタヴェルブリッツ対静岡ブルーレヴズ戦後、初めてとなる「MIRAI MATCH」が開催された。
これはリーグ戦出場機会の少ない選手に実戦の場を作ることで、チーム力強化と、日本ラグビー界の更なる底上げを目的とした取り組み。きっかけはチームのディレクター・オブ・ラグビーを務めるスティーブ・ハンセン氏のひとこと。同氏は「日本の選手は試合の機会が少なすぎる。リーグワンの前座で試合をするのはどうか」と提案。リーグワンと日本ラグビーの将来を背負う意味を込めて、TEAm MIRAIと名付けられた。
キックオフは公式戦終了の30分後。熱心なファンがそのままスタンドに残り、声援を送った。
試合は前半、MIRAIのWTBヘンリー ジェイミー、HO延山敏和がトライ、10-0で前半を折り返す。
後半、静岡BRが巻き返す。19分にラインアウトモールからトライ。コンバージョンも決まり、10-7と逆転圏内に。その後、攻守はしばしば入れ替わった。
追加点の欲しいMIRAIは30分、ゴール前ラインアウトのチャンス。モールでトライ寸前までいくものの、反則で逸機。陣地を戻される。氷雨の激しいFW戦。アタックの継続が難しい状況でもあった。
その後、MIRAIは再度相手陣に入り、スクラムから8単で持ち出すも、ゴール前の反則で再び陣地を戻される。終盤、自陣ゴールを背にしたピンチもあったが、最後はSH梁正秋主将がタッチに蹴り出して終了。10-7でチームMIRAIが初勝利を挙げた。リーグワンを終えた選手たちもタッチライン沿いで試合の行方を見守った。
「2試合続けて勝てたことがよかった。MIRAIチームはミスやペナルティも多かったですが、気持ちを落とすことなく、高いスタンダードを維持し続けられたのがよかった」
梁主将は後半の40分を評価した。
「相手にトライを奪われた後、うちもチャンスでトライがとれず苦しかったけれど、"チームとしてやり返そう"と、全員が高いエナジーを持てたのがよかった」
無得点の40分に、内容は詰まっていた。
MIRAI MATCHに出場する選手たちは、リーグワンの試合を前半だけ観戦し、ハーフタイムに席を立ち試合の準備に入った。そこで梁主将は声をかけた。
「それぞれが試合時間から逆算して、モチベーションをしっかりあげよう」
横で行われている公式戦、歓声に沸くスタンド。独特の雰囲気の中にも、「みんなしっかり切り替えて臨めた。誰一人、(リーグワンの試合を)気にしていなかった」(梁主将)
目の前の試合に集中することこそ、公式戦への最短切符。その意思が初白星となって表れた。
会場の使用許可や係員の配置など、同日開催には様々な条件をクリアする必要がある。MIRAI MATCHの
今後の予定は現在調整中だが、可能な限り開催を続けていく方針だ。
※今後の予定は決まり次第HPなどでお知らせしますので、ご確認ください。
1)チームマンのリーダーシップを発揮したSH梁正秋主将
2)11月にワスプスから加入したLOジョー・ローンチブリーも仕上がってきた
3)SO北村将大は落ち着いて試合をコントロール
4)最後はチーム全員で円陣。選手の職場の応援も多かった