2023/09/06
9月1日のトヨタイムズスポーツは、世界中のトヨタアスリート大集合スペシャル。1年後のパリに向けて、世界各地の「グローバルチームトヨタアスリート(GTTA)」の注目選手を、地域ごとに紹介した。世界陸上でも活躍したメダリストやパラトライアスロン世界王者らのほか、男子バスケットボールの渡邊雄太選手と馬場雄大選手、卓球の張本智和選手が登場。充実したインタビューも見逃せない。
パリ大会まで、いよいよあと1年。自分の国の選手だけでなく、さまざまな国や地域のアスリートを応援できるのは、大きな醍醐味だ。そこで、メダル獲得や活躍が期待できるGTTAの選手たちを、2週にわたって特集する。
トヨタがサポートしているGTTAの数は、冬季競技もあわせて総勢196名(2023年7月末現在)。オリンピック競技が114名、パラリンピック競技が82名で、38の国と地域、競技数は68にも及ぶ。
今回クローズアップしたアスリートは計13名。森田京之介キャスターが取材したのが、卓球女子でオリンピックに2大会連続で出場したプエルトリコのアドリアナ・ディアス選手。昨年から大阪・藤井寺を練習拠点に活動し、Tリーグにも参戦している。
パワフルな卓球に定評のあるアドリアナ選手は、水谷隼選手も指導したコーチのもとでトレーニングを重ね、スピードやフットワークに磨きをかけた。
「オリンピックは全アスリートにとって一番重要な大会。全選手が自分のためだけではなく、自国を代表して戦います。もちろんメダルを獲るのは夢のような話ですが、やるべき努力をすれば、私にも可能性はあると信じています。ベストを尽くしたいですね」と話す。
取材後は森田キャスターらと地元のお好み焼き屋を訪れ、そこで初めて食べた焼きそばが好物になったそうだ。笑顔がチャーミングなアドリアナ選手のインタビューは16:15から。
パラトライアスロンのフランス代表、アレクシ・アンカンコン選手は東京大会で金メダルを獲得し、パリでも最有力視されている。今回はリモートでインタビュー取材に答えた。
自国開催の意義について、「フランスは素晴らしい国ですが、障がい者の立場からすると、過ごしやすいか、生きやすいかといったら、やはりまだまだマイノリティなんですね。障がいのある/ない、健常者/障がい者を分けている社会が存在しています。競技で結果を残すことによって、『そろそろ目を覚ましてよ』という思いで(社会に)“蹴り"を入れて、健常者だけを雇うといった社会のあり方を変えたいと考えています」と語る。
妻が最近買ったヤリスクロスを気に入っているというアンカンコン選手は、「車いすやツールとしてロボットの力を借りるなど、さまざまな手段を用いて"MobilityforAll"ということが大事です。トヨタが取り組んでいる"MobilityforAll"は、トライアスロンにおいても通じるものがあると思います」と話していた。
森田キャスターが応援で使えるフランス語を聞くと、「アレ(Allez:「行こう」「行くぞ」の意味)!トヨタ!」と教えてくれた、フレンドリーなアンカンコン選手のインタビューは30:17から。
日本からは、放送の翌日にパリへの出場を決めた男子バスケットボールの渡邊雄太選手、馬場雄大選手のスペシャルインタビュー。取材は7月下旬のものだが、東京大会での悔しさ、パリ大会への想いを熱く語っていた。
渡邊選手は「自分はバスケが好きだから、代表に参加することでもっとバスケができるのもあるんですけど。国を背負う以上、責任が必ずついてくる。それだけ強い覚悟を持って大会に臨まないといけないと思っています」と話す。
馬場選手は「新しいチームで新しい監督のもと、どれだけやれるのかっていう楽しみな思いもありますが、(東京大会では)連敗しかしていないので、勝利にこだわっています」と覚悟を語った。インタビューは45:20から。
男子卓球の張本智和選手へのインタビューは、プレー中の熱いイメージとは対照的な、冷静な回答が印象的だ。森田キャスターが「卓球のラリーのように、聞くと答えがすぐに返ってくる」と言う通り、淀みなくメッセージを伝える表現力は、頼もしい限りだ。パリでの目標はもちろん出場全種目での金メダルだが、このような想いも話している。
「負けっていうのは一生残るし、勝ちも取り戻せない中で、悔しい思いの方が僕の中では残ります。20代も苦しいことが多いと思うし、もっと大きな失敗が待ってるかもしれないですけど、それも含めて卓球であって人生なので。自分だけが勝ち続ける理由はどこにもないですし、みんな同じように頑張って、同じように生活がかかっている。その中で1つでも多く勝てるように、100%とは言わず51%でも勝てれば満足できるので、その瞬間を少しでも増やしたい。それがオリンピックであってほしいと思います」
東京大会の自己分析、成長を感じた部分、勝ち続ける難しさ、10代最後の大会となった世界選手権の後に涙を魅せた理由などを語った、張本選手のインタビューは50:38から。
アスリートたちの強い言葉は、私たちの生活にもパワーを与え、もっと応援しようという気持ちにさせてくれるはず。最後に大会が間近に迫っていることを実感させる、車いすフェンシング中国代表で金メダリストの李豪(リ・ハオ)選手のメッセージをお届けしよう。「パリで『StartYourImpossible』が再現できるように頑張ります。私は準備万端です。皆さんは?」
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