2025/01/28
1月24日のトヨタイムズスポーツは、トランポリン特集。世界選手権を個人で2度制し、パリ大会でも6位に入賞した森ひかる選手が、東京大会を経てパリで感じたことや、競技や今後に対する想いなどを語った。取材したのは、アスリートキャスターデビューとなる新体操の元フェアリージャパンPOLA竹中七海さん。森選手から直接指導を受けながらトランポリンにも挑戦! 不思議な“トランポリンあるある”も、体を張って体験した。
トヨタモビリティ東京が協賛する森選手は、明るいキャラクターで知られる日本代表のエース。2019年の世界選手権では、日本人初となる金メダルを個人と団体で獲得した。東京大会は予選敗退で悔しい思いをしたが、2022年の世界選手権で再び優勝。パリ大会でも6位の成績を残した。
森選手は競技の普及に積極的で、さまざまな応援グッズも制作している。生放送のチャット欄でも、「KUNOICHIで森さんのこと知りました!」と、1月にTBS系列で放送された“女性版SASUKE”での活躍を見た視聴者がコメントしていた。
新体操の日本代表とは隣で練習していることが多く、昨年8月に現役引退した竹中キャスターとは昔から交流があるとか。竹中キャスターは「みんなを楽しませてくれる選手。会って話すとこちらまで元気になるんですよ」と評していた。
練習場を訪れた竹中キャスターは、まずは森選手のジャンプを目の前で見学。最大で6~8m、ビル3階の高さまで跳ぶというトップ選手の跳躍力と、着地の正確さに驚いていた。森選手は「上に行けば行くほど(着床位置は)小さくなる。宙返りもここだけでやると思うと難しい」と説明する。
竹中キャスターがチャレンジする前に、競技の難しさを伝えるため、まずはアスリートではない素人が挑戦してみることに。白羽の矢が立ったのは、お目付け役で同行していた森田京之介キャスター。不本意そうに台に上がりながらも「ちょっと待ってよ!」「止まり方教えて!」と大きなリアクションを見せ、先輩としてキャスターの心意気を伝えていた。
続いて竹中キャスターの番。さすがの安定した体幹で真っすぐジャンプを続けると、森選手は「跳び方が美しい。いいね上手」と、次のステップに移って指導した。竹中選手は「想像以上に怖い。ジェットコースターみたいな感じ」と言いながら、膝を抱える姿勢や横回転などをスムーズにこなしていた。
うまく跳べなくても楽しそうな、笑顔いっぱいのトランポリン体験取材は8:10から。
トランポリンのルールは、10種目の異なる技を見せて点数を競うのが基本。森選手は「連続で10本やると呼吸がすごくキツい。簡単そうに見えるけど、終わったらハーハーする。20秒以内で(1回の演技が) 終わっちゃう」と語っていた。
同じ採点競技である新体操との違いについて、竹中キャスターが気づいた点は2つ。1つは上下動の大きさで、新体操は床から離れると減点の対象になるため、高いジャンプはしないという。
もう1つは「一発勝負」であること。着床位置が大きく外れると演技は終了し、残りの時間で挽回することができないため、トランポリンの緊張感は計り知れないそうだ。
森選手へのインタビューは26:15から。
パリ大会は「オリンピックにもう1回挑戦することが怖かったから、頑張ってよかったなと、終わってからすごく感じました」と振り返る。前回大会にはなかった大歓声を感じ、観客席の友人や家族を探すこともできたという。
東京大会の直後は、トランポリンを見るのも嫌になり、寿司屋でのバイトも経験した。トランポリンの楽しさを再確認するまでに至るために、一時離れていたのは「自分にとって大事な期間だった」と話す。
2022年の世界選手権では、イギリスのブライオニー・ペイジ選手に「いい演技だったね」話しかけられ、英国で一緒に練習することを決意。パリの大会期間中も「彼女のおかげで楽しめたことがすごく大きい」と感謝の気持ちを表していた。
竹中キャスターが注目したのは、森選手のネイル。競技に影響しないので自由に楽しんでおり、森選手は取材時のネイルを「これはギラギラ。マインドギャルって感じ」と自己解説。「トランポリンをやっていると休みも少ない中でも、自分の気持ちをアゲられる」と話していた。
1月23日には公式サイトもオープン。さまざまなチャレンジを続けることについて、「トランポリンをもっと知ってほしいし、応援をもっと楽しんでほしいし、私でパワーをもらってくれたらすごくうれしいなと思って」と語る。
「トランポリンを通して人としても成長していくということが、私のトランポリン人生でのテーマ。オリンピックのメダルとかは目標ではあるけど、それ以上に、人としての成長を私は求めています。いろんなことに挑戦すること、やりたいで終わらせないでやりたいことをやることが、私が大事にしてることです」
竹中キャスターは今回のインタビューで、森選手から「初めての感じがしないですね。聞きたいことはちゃんと聞いてるし、めっちゃ上手です」と褒められていた。取材を終えて、「選手の想いをダイレクトに聞いて、より応援したくなります」と感想を語った。
引退後はキャスター修行と並行して、トヨタスポーツ推進部でアスリートのメディア担当などに従事。代表の合宿生活では火を扱うのを禁じられていたが、一人暮らしで自炊を始めたため、ネイルをいったん止めているそうだ。
今回の取材では、トランポリンで跳んだ直後は地上でうまくジャンプできないという“トランポリンあるある”も、身をもって体験していた(映像は40:50から)。
スタジオは「試合並みに緊張します」と話していたが、それを感じさせない堂々としたコメントと取材ぶりを見せていた竹中キャスター。次はどんな種目の現場からリポートするのか、楽しみにしていただきたい。
毎週金曜日11:50からYouTubeで生配信しているトヨタイムズスポーツ。次回(2025年1月31日)はダカールラリーを特集する。市販車部門で12連覇を達成したチームランドクルーザー・トヨタオートボデーのドライバー、三浦昂選手がスタジオに出演。歴代最高の難易度と言われた厳しい道のり、ついに果たしたアノ人との約束など、三浦選手の軽快なトークが今から楽しみだ。ぜひ、お見逃しなく!
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