2025/04/24
2024-25 大同生命 SV.LEAGUE レギュラーシーズンを4位(26勝18敗)で終え、チャンピオンシップ出場を決めた STINGS。トリー・デファルコ、リカルド・ルカレッリ・ソウザという世界トップクラスのアタッカーに加え、宮浦健人が3シーズンぶりに復帰。序盤から順調に白星を重ねていった。
首位攻防戦となった第6節の大阪ブルテオン戦では、村山豪のブロックを起点に劇的な逆転勝利を収め、続く第7節では優勝候補のサントリーサンバーズ大阪に4シーズンぶりの勝利。関田誠大の巧みなトスワークや小川智大の安定した守備も光り、チームは勢いそのままに快進撃を見せた。
シーズン中盤は接戦を落とす試合が続き、やや足踏みする時期もあったものの、終盤に宮浦が怪我から復帰。攻守に厚みが増したことで再び勢いを取り戻し、チームは今まさにピークを迎えようとしている。
「ファンの皆様から愛されていると感じた」と語るキャプテン・高橋和幸。その声援を力に変え、STINGS は満を持して SVリーグ初代王者の座を目指す。
4月18日から行われたチャンピオンシップ・クォーターファイナル。対戦相手は、今季5勝1敗と勝ち越している東京グレートベアーズ。しかし、そのうち4試合がフルセットの激戦だった。大方の予想通り、クォーターファイナルでも最後まで目が離せない熱戦が繰り広げられた。
GAME1 は序盤からサイドからの攻撃を活かし主導権を握り、関田のサービスエースや、道井淳平の起用に応える好サーブで第1セットを先取。第2セットはルカレッリの連続サービスエースで勢いに乗るも、終盤は一進一退の展開に。小川がスパイクを拾ってリズムを作り、髙橋健太郎のブロック、デファルコのスパイクでセットを連取した。しかし第3セットでは、クイックを織り交ぜるなど戦術を変えてきた東京GBに奪われる。迎えた第4セット、中盤の激しい打ち合いの末、宮浦のライトからの一撃で会場の熱気は最高潮に。最後はデファルコがスパイクを叩き込み、STINGS が初戦を制した。
続くGAME2では、村山が気迫あるスパイクとブロックをみせるも、第1セットを落とす。第2セットは MB陣のスパイクで流れを引き戻すと、関田の絶妙なトスに反応した宮浦がノーマークで決め、試合を振り出しに戻す。第3セットでは、高橋(和)の好レシーブがチームを鼓舞し、セットを連取。第4セットはデファルコのブロックを皮切りに、髙橋(健)、宮浦、村山が次々と相手の攻撃をシャットアウトし、セミファイナル進出を決めた。
試合後に、「ファンの方々の熱い応援もあり、ホームの地の利を生かして戦うことができました」と髙橋(健)が語ったように、STINGSファミリーが一丸となって勝ち取った勝利だった。
4月25日から行われるセミファイナル。対戦相手は、レギュラーシーズンを制した大阪ブルテオン。レギュラーラウンドでは1勝5敗と苦戦を強いられたが、直近の試合ではフルセットにもつれ込む大接戦を演じ、勝利まであと一歩に迫った。唯一の勝利を挙げた試合では、デファルコがブロックで6得点を記録し、守備の要となるサーブレシーブ成功率でも大阪Bを上回るなど、守りからリズムを作り勝利を掴んだ。クォーターファイナルのように、サーブで相手を崩し、ブロックで攻撃の芽を摘むことができれば、ブルテオンの強力なアタッカー陣にも十分対抗できるはずだ。小川を中心とした粘り強いフロアディフェンス、そして村山や髙橋(健)らMB陣の活躍が、勝利への鍵を握る。
(PLASMA Inc. 長瀬 竜征)
バレーボール