2021/11/22
11月17日に配信されたトヨタイムズ放送部に、レーシングドライバーの佐々木雅弘選手が生出演。「モリゾウの運転をもっとうまくする男」と紹介された佐々木選手は、水素エンジンの可能性に加え、豊田章男社長との関係についてのトークを展開した。
また、クルマを進化させる上でのドライバーの役割について問われると、「運転して感じたことをエンジニアやメカニックに伝え、改善できることはしっかりとやってもらうことが重要」と、2級自動車整備士でもあり、今は新型車やタイヤの開発ドライバーをつとめる佐々木選手ならではの意見を述べた。
「水素エンジン車は音や振動などのインパクトは変わらず、従来のクルマと楽しさはなんら変わらない。出ないのは二酸化炭素だけ。カーボニュートラルに向けてクルマは電動化していくと思うが、水素エンジンはクルマ好きに与えてくれたチャンス」と、今後の水素エンジン車の可能性についても言及した。
冒頭で紹介されたように「モリゾウの運転をもっとうまくする男」と呼ばれる佐々木選手は、ドライバーである「モリソウ」こと豊田社長とは耐久レースのチームメイトであり、モリゾウ選手の運転技術の向上に深く関係している。
共に参加した「スーパー耐久レースin岡山」での取材映像では、走行後すぐにヒアリングをしたり、グラフデータを見せながら分析したりと、佐々木選手とモリゾウ選手との細やかなやり取りがうかがえた。現在、その超貴重映像のフルバージョン(約13分)がトヨタイムズのYouTubeチャンネルで公開されているのでぜひ見て欲しい。
「クルマからの入力(情報)をもらい、頭で理解して、体から手や足に対して出力(命令)をする。それに応えるクルマをしっかりつくるのがレースの流れ。クルマと対話をしなくてはいけない」と、モータースポーツを起点としたクルマづくりについても語った佐々木選手。さらに、豊田社長がマスタードライバーとしてのスキルが上がっているため、「今後、市販車に対するハードル(最終チェック)はかなり高くなる。それが、安心安全を担保したまま、乗っていて楽しいクルマづくりにつながっていく」と、今後のトヨタ車の進化にも太鼓判を押した。
スポーツカーのGR86の開発に携わる立場でもある佐々木選手は、「レーサーとして、開発者としての目標は?」という問いに、「乗った人が『クルマ好きがつくったクルマだ』と感じてもらえるようなものにしたい」と回答。「意のままに操れるクルマがあれば安全運転につながり、安心安全な世の中になる」と、モータースポーツの現場にいるからこその熱い想いを伝えた。
毎週水曜日12:00からYouTubeで生配信しているトヨタイムズ放送部。次回(2021年11月24日)は、ゲストにスケート部の寺尾悟監督が登場予定。ぜひ、お見逃しなく!
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