2023/10/18
10月13日のトヨタイムズスポーツは、フォーミュラドリフトジャパン(FDJ)の最終戦を特集した。注目は、5月におこなわれた第2戦にて初出場・初優勝を飾ったWRC王者カッレ・ロバンペラ選手が再び参戦している点。前回の走りに刺激を受けた日本人ドライバーたちの意地や、年間王者争いが絡みあう最終バトルは、実況席も驚愕の結末が待っていた。ロバンペラ選手と同じラリードライバーの勝田貴元選手や、サーキットでのレースが本職の佐々木雅弘選手による解説も奥が深く、全てのモータースポーツファン必見の放送となった。
日本最高峰のドリフト大会「フォーミュラドリフトジャパン」を、6月の特集に続き早くも2回目の取材。もちろん目当ては、福島のエビス西コース(FDJ第2戦)で圧倒的な走りを見せたロバンペラ選手だ。観た人だけでなく、日本人ドライバーたちに与えたインパクトも絶大だった。特集の冒頭は、実況席の映像から。森田京之介キャスターの「スレスレだー!ウワーッ!ウォー!ウォーッ!えっ当たってないの、今の?アア゛ーーッ!」という実況を超えた絶叫、そして驚嘆の表情が、大会の結末を物語っている。
1台ずつラインの正確性や迫力を採点する予選の映像は15:04から。ものすごい白煙と轟音を立てながらドリフトするロバンペラ選手のGRカローラは、順調に得点を積み上げた。だが、それを1点上回る選手がいた。逆転で年間王者を狙う同年代の23歳、KANTA選手だ。スタジオゲストの佐々木雅弘選手が、ロバンペラ選手の高度な技術の一つとして挙げたのが「左足ブレーキ」だ。フロントタイヤのロックの状態を見て「ラリーっていろんな状況で左足のブレーキを調整していくんですけど。かなり左足を上手に使っている」と説明した。「KANTA選手も印象的に左を踏んでいる」と言う。さらに、貴元選手が語ったキーワードは「グリップ」。雪などのコンディションでもグリップはあり、ドライバーは少ないグリップを感じながら、ドリフトや速く走らせるのに活用しているそうだ。
ベスト8の対戦表。黄色い文字は年間チャンピオンを争っている選手
予選を勝ち抜いた32人がトーナメントで競う決勝は、ベスト8の対戦を迎えて雨が降り始め、路面の状況が急変した。ロバンペラ選手も苦しみながら即座に対応していた。競技中の降雨がいかに難しい状況であるかは、47:29からの佐々木選手の解説を確認していただきたい。雨によって白煙は出なくなった代わりに、クルマやタイヤの挙動、お互いのクルマや壁への接近の度合いが映像ではっきりと確認できる上位対決。見ごたえ十分のバトルが続いた。最後の決勝戦は、順当に勝ち進んだロバンペラ選手とKANTA選手の直接対決となった。相手のクルマのギリギリまで攻める2人の超絶テクニックの応酬に、実況席の貴元選手も大興奮。そして、絶叫した森田キャスターが目にしたものとは?40:45からの決勝戦の映像を見届けてほしい。
今回、最終戦の優勝によって年間王者に輝いたKANTA選手は「ロバンペラさんが来て、日本のドリフト界に衝撃が走ったというか、全てのドライバーが刺激をもらった。来年はさらに上を目指して走り続けたい」と語った。
今回活躍したロバンペラ選手と貴元選手が「本職」で走るWRCのラリージャパンも、11月16日の開幕まで1カ月を切った。名古屋で行われたイベントでは、豊田スタジアムが舞台となるスペシャルステージの内容が発表された。トヨタイムズでもスペシャルサイトを開設しており、当日の現地中継はもちろん、さまざまな直前企画もお届けしていく予定。
この日の放送には、視聴者のチャット欄に豊田章男会長が久しぶりに登場。アルバルク東京の開幕勝利に「今シーズンいいスタート」とコメントし、細かすぎる解説で番組をサポートしていた。視聴者からは、横浜の大黒ふ頭で豊田会長と佐々木選手、黒いセンチュリーの目撃情報が寄せられ、豊田会長もその事実を認めていた。なぜ横浜港に仮ナンバーのセンチュリーが現れたのか?佐々木選手によるコメントは1:10:25から。
ラリー