2025/05/13

パラ陸上・石山大輝が地元の愛媛で日本新! ドヤ顔と"愛"顔の秘密を語る


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5月9日のトヨタイムズスポーツは、パラ陸上を特集した。

4月26・27日に愛媛で行われた日本パラ陸上競技選手権大会で、高橋峻也選手はやり投、石田駆選手は100m、石山大輝選手は走幅跳と100mに出場。幸先の良いシーズンのスタートを切った3選手は、愛顔(えがお)で今年強化したことや抱負を語った。

スタジオからの生電話では、サプライズの報告も!

世界選手権に向け、今シーズン初の実戦


9月にインドで開催される世界選手権に向け、日本パラ陸上競技選手権大会は今年初めての本格的な実戦の場となった。各選手の仕上がりやコンディションを見極める重要な大会。特に4月に入社した石山選手にとっては地元の松山市で迎える凱旋試合であり、社会人としてどんな記録を見せるかが注目される。

取材したのは、こちらも新人アスリートキャスターの竹中七海。「初めて間近で見させていただいて、私のパラ陸上愛がすごく高まりました」と、特集の内容も「家族愛」「愛顔」「競い愛」の“愛”くくりでまとめた。スタジオの壁もハートで飾り付けるこだわりに、MCの森田京之介キャスターが少し引き気味だった点にも注目したい。

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“愛顔”で全力疾走、競技用義足のクリニック


大会中に最も多くの“愛顔”をもらったと竹中キャスターが語るのは、会場で併催された競技用義足の体験クリニック。選手も使用するサブトラックで、足にブレード(競技用義足)を装着した子どもたちが全力の走りを見せた。

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指導していた元パラ陸上短距離選手の佐藤圭太さんは「日本パラ陸上競技連盟の主催で、初めて義足で走ったり、本格的に走ることに挑戦する人たちへの機会の提供を一緒にやっています。いろんな場所でこういうきっかけができたら」と話していた。

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笑顔を“愛顔”と表記することに、森田キャスターは納得していない様子だったが、石山選手によると「愛媛県では通例となっております。至るところに書いてあるので、あれはもうオフィシャルです」とのことだ。

地元の声援を受けて石山大輝が跳躍


2種目に出場する石山選手は、初日が“本職”の走幅跳。これまでのスタジオ出演では隠されていたムキムキの筋肉が番組で初披露となった。親族や地元の声援を受け、記録を狙った1本目で6m79。その後も安定した跳躍を見せ、1本目の記録で優勝した。

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「微妙な記録でした。 比較的いい形では終われたかなと思うんですけど」と、まだまだ全開ではない様子の石山選手。ロス大会に向けて「いろいろと試せる期間。助走の部分はすごく良かったので、今回のやつを今シーズンはベースで、踏み切りの部分と空中戦の部分はいろいろ改良できるかなという感じ」と抱負を語った。

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スタンドで見守っていた石山選手の母親は「楽しんで競技をしているのは感じるので、今日も皆さんの声援をいただいて頑張れたのかなとは思います」

石山選手の走幅跳とインタビューは18:44から。

追い風参考の石田駆は「次につながる結果」


大会2日目。100m(T46)の石田駆選手は、冬の間に課題としていた後半の走りを強化してきた。今回は最後までしっかりした走りで、追い風参考記録ではあるが10秒83で1位。自身が持つ日本記録(10秒85)を上回った。

インタビューで石田選手は「風は強かったんですけど、次の大会につながる結果だったかなと思います。今後どういうグラウンドコンディションであっても記録を出さなきゃいけないので、そういうところも鍛えていきたい」と話していた。

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当面の目標は、世界選手権への派遣標準記録(10秒78)の突破。そのためにはもちろん、日本新の更新が必要になってくる。競技の模様とインタビューは31:31から。

安定した好記録で自信を高める高橋峻也


やり投(F46)の高橋峻也選手は、6本投げた投てきの4本目で59m63を記録して優勝した。後半はコーチのアドバイスを受けて、やり先が上がっていたのを修正した。ちなみにパリ大会のテレビ中継では、現地で応援していた森田キャスターがコーチと間違われていたが、今回は本物のコーチだ。

「パラリンピックの時と変わらない記録で、自分の中では自信がつきました。こんなに58m以上で安定することが今までなかった。安定していく中で1発が出るのがやり投なので、良かったです」と高橋選手。

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今回はアキレス腱を痛めていて、助走が全力ではなかったという。「万全な状態で次は日本記録を目指して頑張っていきたい」と語る。高橋選手の試合と談話は33:13から。

石山選手の日本新を先輩が解説


前日の走幅跳に続き100m(T12)に出場の石山選手は、予選で自己ベストに迫る記録を出し、決勝でも後半で他の選手をグングン引き離す快勝。11秒22の日本新記録であることがアナウンスされると、石山選手はドヤ顔で両手を広げて観客にアピールした。

実はこの時、石山選手は右の太ももを痛めていた。レース後、大事を取ってケアをしていた石山選手に代わり、スタンドで応援していた先輩の石田選手が「跳躍選手ならではの一歩一歩弾みのある走り。後半そのバネを生かして、さらに加速する走りを見せてくれたと思います」と解説した。

「跳躍は負けますけど、100mは彼には負けません。そこはやっぱり先輩後輩関係なく、本当にライバル選手だと思っています」と熱く語った石田選手。カテゴリーは違えど、切磋琢磨してお互いに記録アップが期待できそうだ。

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石山選手の決勝と石田先輩の解説は36:33から。

ドヤ顔は「普通の人がやっているように見せたいから」


コメントを聞けなかった石山選手に、番組では恒例の生電話を敢行した。足のケガは少しずつ治っているそうで、「走幅飛の動画を見て思ったんですけど、まだまだ上半身が細いので、せっかくなので鍛える期間にしようかなと画策しております」と石山選手の持ち前のポジティブな発言を見せた。

森田キャスターが疑問に思っていたのが、「視覚障がいのクラスで見えない部分が多い中で、映像だけ見ると普通に全部やっちゃっている」という点。走幅跳の踏み切りを余裕でこなしているのを不思議がっていた。

石山選手は「普通の人がやっているように見せたいんですよ。踏み切りのタイミングで足の真下も見えづらかったり、跳んでから地面との距離が見えなくて足を投げるタイミングが難しかったりというところはあるんですけど。そんなところは試合では出さずに、『いやいや見えていますけど』みたいなドヤ顔をしつつ頑張っています」と答えた。

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生電話は40:50から。

石田駆からのサプライズ報告は?


ここでグループ通話に乱入したのが石田選手。番組で報告したいことがあるという。

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「私事で大変恐縮なんですけども、この度結婚いたしました」との石田選手のサプライズ報告に、スタジオも視聴者のコメント欄も拍手の嵐。今回の特集が「愛」をテーマにしているのに対し、石田選手は「僕も新しい家族は増えますので、新しい愛というのがこれから出てくるのを楽しみにしています」と語った。

竹中キャスターは、愛媛出張中に2日連続で堪能した鯛めしにかけて、「愛媛で満喫、めでタイ特集でした」と締めくくった。選手たちの幸せな報告を今後も楽しみにしたいところだ。

毎週金曜日11:50からYouTubeで生配信しているトヨタイムズスポーツ。次回(2025年5月16日)は、女性ドライバーがイコールコンディションで競うレース「KYOJO CUP」を特集する。競争女子(略してKYOJO)シリーズは、富士スピードウェイで行われ、今年からクルマがフォーミュラーカーに変わり注目度も上昇中。5月10・11日に行われた開幕戦は、ゲストにキャスティングしていた下野璃央選手と翁長実希選手が、見事に1位と2位でフィニッシュ!この2人にたっぷり話を聞くほか、現地取材の模様もお届けする。ぜひ、お見逃しなく!

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