2023/08/30
8月25日のトヨタイムズスポーツは、初開催の「トヨタスポーツサマーキャンプ」を特集した。夏休みの子どもたちが、さまざまな競技のトップアスリートから学ぶ3日間の特別なプログラム。参加した子どもの1人は、パラスポーツ選手と触れ合ったことを一番の思い出として日記に書き残していた——。大人たちにとっても、こうした原体験が子どもたちの未来をつくることを実感できる場となった。アスリートの言葉、姿勢、生き様、そしてスポーツのチカラを体感した3日間をご覧あれ。
前回放送の指導者による座談会に続く「人づくり」特集。今回の主役は子どもたちだ。「トヨタスポーツサマーキャンプ」は8月に計2回、豊田市のトヨタスポーツセンターで開かれ、各回50人の小学3〜6年生が2泊3日で参加した。まず注目は、参加したトヨタアスリートの顔ぶれ。第1期は、卓球の張本智和選手、モーグルの堀島行真選手、パラアルペンスキー・パラ陸上の村岡桃佳選手らメダリストに、都市対抗野球を優勝したレッドクルーザーズ、ラグビー部ヴェルブリッツ、ビーチバレーボール部、女子バスケットボール部の選手たち総勢26名。
第1期の最初のセッションは、張本選手、堀島選手、アーチェリーの武藤弘樹選手によるデモンストレーションが行われた。メダリストが技を披露すると、「オオー!」という歓声。いきなりの盛り上がりは10:45から。
「個人力」をテーマにした1日目に続き、2日目は「チーム力」に磨きをかけた。ユニークな試みの一つが、フラフープを指1本で支えてみんなで協力する「フラフープ運び」。少しでもバランスを崩すと、誰かの指が離れてしまうので、声を掛け合うことが大切になる。チームで話し合ってゴールまで向かう様子は16:41から。
3日目は「ダイバーシティ」をテーマに、村岡選手、森井大輝選手、鈴木朋樹選手らパラアスリートと車いすを体験。自動販売機のボタンを押すことや、ドアを開けることなど、実際に車いすに乗って何が困るのかを経験する機会になった。3日目の模様は30:19から。
最後のセッションは大運動会。車いす競走、車いすバスケ、玉入れなどのさまざまなユニークな競技を、子どもたちはアスリートと一緒に楽しんだ。
ビーチバレーボール部の溝江明香選手は「他の子を気遣って、バランスを取ってくれる子とか、『大丈夫!』『ドンマイ!』とか声掛けたりする子がいて、刺激を受けました」、女子バスケの川井麻衣選手は「もう1個のチームと味方なんだよって応援しあうとか、1人じゃなくみんなでやるよっていうのが、すごく出た企画」と感想を語っていた。
ある男の子は、キャンプ終了直後に「これからは夢に向かって諦めないで進みたいと思った」と話す。「チャレンジ」「フェアプレー」「ネバーギブアップ」「ドリーム」の習得を目指したサマーキャンプは、子どもたちに多くの経験を与えたようだ。
後日、保護者の一人から事務局に「素晴らしい体験をさせてもらえた」という内容のメールが届けられた。学校であったことを家で話すタイプではなかった子どもが、自分からサマーキャンプの話をするようになり、特に車いすや障がい者への理解を深めたという。図書館でも車いすの本を借りたという。
番組では、その子どもが夏休みの宿題で書いた日記を特別に公開。「一番楽しかった事はパラスポーツの選手といっしょに車イスに乗った事です」という一文に続き、車いすを動かす大変さを実感したことが素直な文章でつづられ、「もし町で車イスの人を見かけたら手つだってあげようと思います」と締めくくられている。日記は41:16から。
番組の最後には、第2期に参加した宇野昌磨選手の映像も紹介された。挑戦することの大切さを子どもたちに説き、キャンプの感想を語る宇野選手は46:38から。
参加したアスリートらのサイン入りカードが子どもたち全員にプレゼントされるなど、スペシャルな思い出とおみやげがいっぱいのサマーキャンプ。初開催の今年はトヨタ従業員のお子さんが対象だったが、来年以降はトヨタグループや一般にも広げていくか検討していくという。視聴者からも、冬の開催やモータースポーツ選手の参加など、さまざまなアイデアがコメントで寄せられていた。
レッドクルーザーズ
,ヴェルブリッツ