2025/03/16
(1Q:10-15、2Q:14-16、3Q:12-15、4Q:13-14)
今年で100回の節目を迎えた天皇杯の決勝。前身となるトヨタ自動車時代に2度の優勝経験(2007年、2012年)を持つアルバルクは、3度目となるファイナルの舞台に立った。対するは3年連続で天皇杯決勝に進出、初優勝を狙う琉球ゴールデンキングス。試合は序盤から追う展開となり49-60で敗れ準優勝となった。大会ベスト5には司令塔のテーブス海と決勝でチーム最多となる12得点をあげた安藤周人(ともに初受賞)が選出された。
決勝を前にキャプテンのザック・バランスキーは「目標はもちろん優勝しかない。強度の高いプレーを40分間どれだけ徹底できるかが重要になる」と抱負を語っていた。また、キャプテンが「決勝でカギを握る選手」と期待していた小酒部泰暉は「自分のバスケ人生で一度も日本一を達成したことがないので絶対に優勝したい」と意気込み、それぞれが強い気持ちを持ってファイナルの舞台に臨んだ。
試合は出足からスコアが伸びない重い展開。琉球がインサイドを支配する中、なかなかフィニッシュが決まらないアルバルクはシューターの安藤周人を投入。その安藤が期待に応えて3ポイントを決めて1Qを10-15で終える。
2Qに入るとシュートタッチの良さが光る安藤が連続で3ポイントを決め、テーブス海とライアン・ロシターのコンビプレーで流れを作り、24-21と逆転に成功。しかし、終了間際、琉球の好ディフェンスの前にアンスポーツマンライクファウルを犯し、再び流れは琉球に。24-31と7点ビハインドで折り返す。
後半開始早々、またもインサイドを攻めこまれて11点差がつくものの、レオナルド・メインデルと安藤周人の3ポイント、セバスチャン・サイズのインサイドで反撃し、38-39と1点差に猛追。しかし、琉球の連続加点によって39-49と10点を追う形で勝負は最終4Qに。
4Q序盤には、この試合で最大となる13点差をつけられるがアルバルクは最後まで粘りをみせる。セバスチャン・サイズと小酒部泰暉が3ポイントを沈め、さらには残り1分50秒、テーブス海のレイアップシュートで4点差まで詰め寄る。しかし、琉球がルーズボールからの3ポイントで7点差。これが決定打となり最終スコアは49-60。アルバルク37本のリバウンドに対して琉球は58本。琉球の60得点のうちの21点がオフェンスリバウンドからの得点となり、この差が大きく響いてしまうゲームとなった。
「ポイントガードとしてチームを勝たせられませんでした。伝統あるアルバルクでプレーする以上は優勝しなければならないので、やはり悔しいです。今シーズンはチームが1本欲しいところで自分が責任を持ってシュートを決めにいった場面が多かったのですが、天皇杯決勝では自分のシュートが当たりませんでした。その結果、周りも気持ちよくプレーできていなかったので、この敗戦は自分の責任だと思います」
「チーム全体的としては、ルーズボールやリバウンドが取れなかったり、シュートが入らなかったりと、あと一歩、足りないが多かったです」
「ただ、『最後までタフなバスケで戦い続けよう』という気持ちで戦いましたし、その気持ちは全員が持っていたと胸を張って言えます。こういう悔しい思いを次につなげることが大事です。最終的にはCSが始まった時にいいチームになっていることが大切。天皇杯は負けてしまいましたが、決して下を向かず、また練習から頑張ります。」
「一番は悔しい気持ちです。個人としてもうまくいかなかった部分が多かったです。『これが決勝なんだな』というのが率直な感想で、何もできなかったなと思いました」
「前半は単調にシュート打つ場面が多かったのですが、後半はしっかりとシェアしながらシュートを打つことを意識してやりました。けれども、なかなかうまくいかないところがあったので、それは反省点です。試合展開としては我慢できていたと思うんですけど、やっぱりオフェンスリバウンドを繋がれてしまい、うまく試合をコントロールできなかったことが敗因です」
「天皇杯の決勝は雰囲気も違うし、一発勝負なので気持ちの戦いでしたが、自分自身も乗り切れずに終わってしまいました。これが決勝の舞台だなと、自分の不甲斐なさを感じました。これからはさらにステップアップして、CSでやり返す気持ちをもって戦っていきたいと思います」
それぞれが天皇杯で出た課題を修正すべく、すぐに再開するBリーグでの戦いに挑みます。次なる目標は5月のCSで優勝すること。引き続き、応援よろしくお願いします
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