2025/04/22

スーパーGT開幕! トヨタドライバーたちの交錯する感情をビギナー解説


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4月18日のトヨタイムズスポーツは、スーパーGTを特集した。

岡山国際サーキットでの今シーズン開幕戦は、悪天候の荒れたレースの中、トヨタ勢が表彰台を独占!

番組では予選から密着し、12人のトヨタドライバー全員にインタビュー。その発言の意図や専門用語を、モータースポーツ初心者向けにわかりやすく解説した。

ドライバーの気持ちを理解できれば、感情移入してレースにのめり込むこと間違いなし!

“生徒役”を迎えてスーパーGTを分かりやすく解説


結果だけを見るとトヨタにとって最高のレースとなったスーパーGT開幕戦。現地で一部始終を見守った森田京之介キャスターは「チームやドライバーの皆さんにとっては、感情が揺れ動く週末でしたが、ファンとして楽しむ分には非常に面白い。ぜひとも、この“スーパーGT沼”にハマっていただきたい」と語る。

今回のゲストは、初心者を代表してアスリートキャスターの竹中七海。「ウェイト」を選手の体重のことと思ったり、「レース」を「試合」と言ったりして、新体操の競技生活からまだ抜け切れていないが、常にメモを欠かさない勉強熱心な姿勢は生徒役に適任。素朴な疑問をぶつけて、森田キャスターの解説に「なるほど」を連発していた。

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GT500の「500」の意味は?


まずスーパーGT概要について、「GT500」「GT300」の各クラスの出場台数や、数字の由来などを説明。スピードの異なる両クラスが同時に走ることに、竹中は「ぶつかる可能性とかありますよね」と驚いていた。

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チームはドライバー2人が交代で走ることや、予選のタイムで決勝のスタート位置が決まることなど、あらためてスーパーGTを紐解いた解説は8:25から。

トヨタからは12人のドライバーが参戦


今年のGT500クラスにトヨタは6チーム12名のドライバーが出場。去年からの入れ替わりは、39号車のサッシャ・フェネストラズ選手だけ。クルマはGRスープラだ。注目はやはり、チャンピオンカーであるau TOM’Sの1号車。坪井翔選手と山下健太選手が、史上初の3連覇に挑む。

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開幕に臨むドライバーの表情は、誰もが期待感と野心に満ちている。昨年2勝したが年間では5位のDeloitte TOM’Sは、チャンピオンと“兄弟チーム”。笹原右京選手は「やっぱり負けたくないですね。 同じチームだし、素晴らしいライバルというか。去年は途中までチャンピオン争いして最後取れなかったので、追いついて追い越せたらうれしい」と話していた。

土曜日の予選の模様と、予選前後に行ったドライバーへのインタビューは20:01から。

福住仁嶺がコースレコードでポール奪取!


今年から予選のルールが変わり、1回目を走った全15台のうち上位10台が2回目に進める。1回目のタイムはリセットされ、ドライバーも交代するため、ポールポジションを狙うにはチームの戦略が重要になる。

その影響を受けたのが、予選6位だったKeePer CERUMOの38号車。予選2回目を走った大湯都史樹選手は「(1回目の)石浦選手がいい走りをしてくれていたので頑張りたいなと思っていたけど、課題は残った」、石浦宏明選手は「僕の方がコンディションに合っているタイヤを使っていて、大湯はつらい方のタイヤを履くことになった。作戦的に逆だったらポールも狙えたかなという悔しさもある」と話していた。

そして予選1位は、ENEOS ROOKIEの14号車。オーナーの豊田章男会長も「うれしいけど、うれしいよね」と笑顔だ。コースレコードを叩き出した福住仁嶺選手は「むちゃくちゃプレッシャーでした。予選でまず結果を残せたのは素直にうれしいし、かなりホッとしています。コースレコードは全然頭の中にはなくて。ポールポジションを取りたいということしか考えていなかった」と語る。

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1号車は坪井選手がレコードを出したが、逆転されて予選2位。「2 周アタックしちゃったんで、あれを1周にまとめていればタイムは違った。1周で決めてやるという勇気がなかったのは残念。この悔しさは明日晴らしたいです」と、複雑な表情だった。

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優勝争いを占う「サクセスウェイト」


竹中さんが気になったのは、GT300で8年ぶりにポールポジションを獲得した片岡龍也選手の「ここからはウェイトが積まれる」という言葉。ドライバーたちを悩ませ、レースを面白くする「サクセスウェイト」のことだ。

スーパーGTでは、決勝や予選でチームがポイントを獲得すると、次のレース以降で1ポイント当たり2kgの重りを積んで走らなければならない。50kg のウェイトだとサーキットによっては1周で1秒の差が出るとも言われており、昨年は優勝した坪井選手らのau TOM’Sは最大98kgのハンデを背負った。

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レース終了後に、山下選手は「年間4勝を目指している」と話していた。昨年は3勝で王者になっており、4勝すれば3連覇はほぼ確実。そのためには、ノーウェイトの第1戦と最終戦、ウェイトが半分になる第7戦、ウェイトがまだ軽めの第2戦が勝負のカギを握ることになる。

前年王者の坪井翔・山下健太が開幕戦を連覇!


日曜日の決勝のVTRは43:10から。あいにくの雨の中、セーフティカーが入った状態でのスタートとなり、開始直後に3台がクラッシュしてリタイア。何度もセーフティカーが入るレースは、1位と2位が入れ替わったまま推移した。終盤で雨はやんでコースが乾き始め、タイヤ交換のタイミングが順位に影響を与えたものの、1位がau TOM’Sの1号車、2位がENEOS ROOKIEの14号車でフィニッシュした。 

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2位に終わった豊田会長は「最高じゃないですか。だけどやっぱり1位の方がさらにいいから。いいスタートになったんじゃないかな」と、やはり少し悔しそうな表情。大嶋和也選手は「予選ではうまくいったものの、(次戦の)富士に向けていろいろ課題が見えてきた。気持ちを切り替えて、次もっと良くするしかない」と語っていた。

昨年に続きシャンパンファイトを飾った坪井選手は「実力を示すのはノーウェイトの時。そこでまず勝てたのは、すごく流れとしていい」、山下選手は「今日みたいな荒れたレースは、的確な判断ができないと、どんどん順位が落ちる。坪井選手も自分も、完璧な判断ができた」と振り返った。

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タイヤ特集が近日放送?


今回の番組では、竹中さんの素朴な疑問に対して、天候の与える影響や、FCY(フルコースイエロー)などについても答えていった。時間内に伝えきれなかったのが、「タイヤも晴れ用があるって、やっぱり大事なんですか」という質問に対する、タイヤの詳しい解説だ。

雨用のレインタイヤと、ドライ用のスリックタイヤをどう使い分けて交換するかは、非常に大きなポイントとなる。森田キャスターは「タイヤの違いによるレースの難しさが、今回のこの開幕戦には出ていた」と要点を説明したものの、「タイヤの話は、相当沼が深いと思っていまして。僕はまだ語れるレベルにない。これから勉強して、後日の特集にさせてください」と予告した。

一般のドライバーにとっても他人事ではない、タイヤの特集。今後のトヨタイムズスポーツに期待!

第2戦は5月3・4日、富士スピードウェイで開催


生放送のチャット欄には「いま後ろに映ってるの元ヴェルブリッツの竹井さんじゃない?」というコメントが視聴者から投稿された。昨年12月の放送のスタジオゲストに出演した竹井勇二さんで、謎の特技「鳥人間」を披露して大きなインパクトを残していた。

現在、竹井さんはルーキーレーシングに出向しており、チームスタッフとしてサーキットでも動き回っている。福住選手のインタビュー中に映り込む竹井さんは25:38から。

スーパーGTの全戦を通して注目度が高い第2戦は、富士スピードウェイで5月3・4日に開催。4勝を目指す坪井選手と山下選手はサクセスウェイトを克服できるのか? 会長から元アスリートまで、さまざまな人が活躍するレースで今年のGWは盛り上がろう!

毎週金曜日11:50からYouTubeで生配信しているトヨタイムズスポーツ。次回(2025年4月25日)は、モーグルの堀島行真選手を特集する。3月に世界選手権で種目別優勝をし、来年のミラノ・コルティナ大会を世界チャンピオンとして迎える堀島選手にたっぷりインタビュー。海外取材の森田キャスターに代わり、竹中さんがメインキャスターに初挑戦する。ぜひ、お見逃しなく!

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