2025/07/30

日本フォーミュラ界に新たな歴史!スーパーフォーミュラとKYOJO CUPが同時開催!!


Image

7月25日のトヨタイムズスポーツは、富士スピードウェイで同時開催されたスーパーフォーミュラ(SF)とKYOJO CUPを特集した。

国内最速の争いと女性ドライバーたちの戦い。この2つのフォーミュラレースをめぐる人間模様を、夫婦ともに前年チャンピオンである坪井翔選手と斎藤愛未選手を中心に密着取材した。

激しいトップ争い、大きなショックからの逆転劇、ベテラン選手の涙の引退発表など、猛暑を上回る熱いドラマがここにある!

坪井翔と斎藤愛未のチャンピオン夫婦に注目


フォーミュラレースの日本最高峰であるスーパーフォーミュラ(SF)、今年は全12戦行われる。富士スピードウェイで“競争女子”が戦うKYOJO CUPは全5戦となっており、SFが富士で行われる7月と10月は同時開催されることになった。KYOJO CUPは今年からフォーミュラカーを使用しており、観客は日本を代表する2つのフォーミュラレースを楽しむことができる。

番組が注目したのは、昨年のSFとスーパーGTの年間王者・坪井翔選手と、昨年のKYOJOのチャンピオン・斎藤愛未選手。ドライバー同士で結婚した2人は合わせて3冠の“最速夫婦”であり、昨年の7月には同日優勝という快挙を成し遂げた。

Image

取材した7月19・20日はSFの第6戦と第7戦、KYOJOの第2戦となる。

・土曜日:KYOJO予選/SF第6戦予選/KYOJOスプリント(10周)/SF第6戦決勝

・日曜日:SF第7戦予選/KYOJOファイナル(12周)/SF第7戦決勝

上記のように観る側も忙しいスケジュールだ。

森田京之介キャスターと竹中七海アスリートキャスターは、決定的瞬間を見逃すまいと現場を走り回った。

予選と決勝の間に駆け付けた夫


土曜日の主役になったのは、KYOJOの第1戦では表彰台に立てなかった斎藤選手。予選のタイムアタックでは、最後に逆転してポールポジションを獲得した。直後に坪井選手が駆け付け、笑顔で握手していたシーンは印象的だ。

また、スプリントの直前も、SFの予選と決勝の合間だったが妻に寄り添ってアドバイスと思われる会話をしていた。

10周のスプリントレースでは、スタート直後にトップを譲ったものの、再逆転してポールトゥウィンを飾った。この結果、翌日曜日のファイナルでもポールポジションからスタートする。

Image

坪井選手は「今まで教えていましたけど、(最後の区間の)セクター3の走り方は教えてもらおうかな」と妻の走りを称えていた。というのも、自身の予選ではセクター3の走りで逆転を許し、2番手スタートで決勝を迎えていたからだった。

そして坪井選手の決勝。「去年(の同日優勝)ほどはプレッシャーになっていないかもしれないんですけど、確実に一番で帰ってきてくれるんじゃないかなと思います」と、斎藤選手は夫を見守る。坪井選手はピットのタイミングなどで抜かれる場面はあったが、妻の言葉通り先頭でチェッカーを受けた。第5戦に続く勝利で、富士では昨年から4戦4勝という強さを見せつけた。

Image

夫婦がお互いを信じる言葉が印象的な、土曜日のレースのVTRは11:24から。

Image

夫婦そろってポールポジション、決勝の結果は?


日曜日のSF第7戦の予選では、坪井選手がセクター3でも好調をキープして最速タイム。夫婦そろってポールポジションを獲得した。坪井選手は「今日はポールをしっかり取って彼女のレースにいい流れをつなげると思っていたので。それが叶って良かったと思います。あとは自分のベストを尽くしてもらえればいいかな。刺激になっているので、それがいい形でポールにつながった」と語る。

続くKYOJOのファイナルでは、前日に続いて斎藤選手と翁長実希選手、下野璃央選手による三つ巴の激しいレース。レース途中に入ったセーフティカーが抜けて、レースが再開されるタイミングで逆転を許し、斎藤選手は2位に終わった。

Image

自身の決勝直前、妻の走りについて「元々フォーミュラの歴が少ないので、僕的には2戦目にしては上出来。悔しさは残っていると思いますけど、その悔しさは僕が晴らせるように頑張ります」と話していた坪井選手。スタートで出遅れ、すぐにトップを奪い返す激しい走りを見せた。ホンダ勢とのバトルが続く中で健闘したが、レース中盤、トップを奪われて3位と何とか表彰台を死守した。

Image

この週の全てのレースを終え、斎藤選手は「いやー、疲れました。メンタル的にも体力的にも大変ですね。2 人とも表彰台という意味では前向きに捉えて、10月の併催では 2 人でまた勝てるように特訓してきます」と話していた。

白熱のバトルが続いた日曜日の模様は26:19から。

悔しさを笑顔に変えた翁長実希


印象に残るのが、土曜日のKYOJO予選を終えた場面。翁長実希選手はペナルティで5番手スタートに降格となり、涙を流していたのだが、カメラに気づくと笑顔になって右手でピースを見せていた。竹中キャスターは「あの表情がずっと忘れられないんです。悔しい思いがあふれつつ、でもファンに笑顔を見せるその強さにグッと来ました」と思い入れたっぷりに語っていた。

Image

その後、翁長選手はスプリントで追い上げを見せて2位。勢いのままファイナルでは逆転優勝を果たした。本人はレース後、「予選は最終ラップでポールを逃したショックと、ペナルティという大きなショックが2回振りかかり、どん底までメンタル的には落ちてしまって。その時に家族だったりファンだったり、そしてチームが支えてくれて、ステアリングをしっかり握れるようにサポートしてくれました。周りの方の協力のおかげ。結果で恩返しすることができて良かったです」とインタビューに答えていた。

KYOJO CUPは第2戦を終え、翁長選手と下野選手が同ポイントでランキングトップ。昨年のチャンピオン斎藤選手が3位に上がってきて、全5戦のシリーズが俄然面白くなってきた。

Image

大嶋和也が涙のSF引退会見


竹中キャスターが忘れられないと語るもう1つの瞬間が、土曜日に行われた大嶋和也選手のSF通算100戦の記念会見。チームオーナーの豊田章男会長も日本自動車会議所の会長として駆け付けた中、大嶋選手はサプライズで今季限りでのSF引退を発表した。

記者からの質問に答えるうちにこらえきれず、大粒の涙をこぼしていた大嶋選手。その姿からさまざまな想いが感じられる大嶋選手の会見は、トヨタイムズスポーツのスペシャルコンテンツとして公開されている。

大嶋和也選手

大嶋和也選手

さらに番組当日、大嶋選手の盟友でもある石浦宏明選手が、スーパーGTのGT500クラスでの活動終了を発表した。ベテランが選手生活に区切りをつけていく一方で、番組の冒頭(2:18~)で紹介した23歳のオリバー・ソルベルグ選手がWRCで初優勝するなど、若いドライバーも台頭し、モータースポーツの世界はいつも人間ドラマに満ちている。

石浦宏明選手

石浦宏明選手

オリバー・ソルベルグ選手

オリバー・ソルベルグ選手

SFではポイントランキング首位を奪取した坪井選手がトップを死守できるのか。KYOJOでは今回の表彰台の3選手による争いが続くのか。両レースが再び併催される10月はシーズン終盤。大嶋選手の引退までのカウントダウンも含め、どのような人間模様が繰り広げられるか、楽しみにしたい。

トヨタの名刺ができた張本智和、8月に横浜の大会に出場


今回は番組終盤に大物ゲストがスタジオに生出演。卓球の張本智和選手の登場シーンは49:26から。

海外での試合が多く、トヨタに出勤する機会が少なかった張本選手だが、この日は東京本社で近況を報告。刷り上がった名刺を受け取ったほか、所属部署の同僚からもさまざまな応援グッズをプレゼントされていた。

Image

今回の出演の目的の一つは、8月7日から11日まで横浜で行われる「WTTチャンピオンズ横浜2025」のPR。「グレードで言うと上から2番目で、1番目とほぼ同等の大会なので、世界ランキングをかけたうえでも大切な大会。ぜひ会場にお越しいただきたいですし、難しい方はYoutubeを通して応援していただけたら」と呼び掛けていた。

毎週金曜日11:50からYouTubeで生配信しているトヨタイムズスポーツ。次回(2025年8月1日)は、レクサスとの契約を発表したサーフィンの五十嵐カノア選手を特集する。カノア選手の地元であるカリフォルニア州ハンティントンビーチで行われた大会会場で、森田キャスターがロングインタビュー。東京オリンピック銀メダリストのカノア選手に、サーフィンにかける情熱や子どもたちへの想いを聞いた。ぜひ、お見逃しなく!

関連

モータースポーツ

,

トヨタイムズ

,

トヨタアスリート

,

TOYOTA GAZOO Racing

,

トヨタ

,

アスリート