2024/12/10
レッドクルーザーズの多木裕史が今季限りの引退を決めた。法政大学から入社して12年目のベテラン。都市対抗で首位打者を獲得するなどチームの中心として、トヨタの躍進に貢献してきた。11月下旬、トヨタスポーツセンター(豊田市)の室内練習場でチームメイトに引退することを報告した。
多木は香川県の坂出高校を経て、法政大学に進学。大学1年春からレギュラーを掴み、二度のリーグ優勝に輝いた。個人としても、東京六大学野球の長い歴史で34人しか達成していない通算100安打を達成。確かな実績を持って、2013年にトヨタ自動車に入社した。
だが、入社後2年間は、チームが都市対抗野球に出場できず、多木は「どん底からのスタート。苦しい時期もあった」と振り返る。「そこからチーム、個人として成長できた」と話すように、チームは2016年の都市対抗で優勝。多木自身も首位打者を獲得する活躍を見せた。日本一になった2017年の日本選手権ではMVP、首位打者のダブル受賞。その後は、怪我に悩まされる時期もありながらチームを支え、都市対抗2回、日本選手権4回の優勝に貢献した。
多木は、室内練習場に集まったチームメイトを前に「合計6回の日本一に携わることができて本当に幸せ」と挨拶。「もっとできたかなという思いは多少ありますが、いい踏ん切りがついた。関わってくださった全ての方に本当に感謝しています」と涙を堪えながら自身の想いを伝えた。
トヨタイムズスポーツの取材には「本当にやり切った感が強い。東京ドームや京セラでの大歓声、全てが思い出。より良いチームになって常勝と言われるような名門になってほしい」とチームの更なる飛躍に期待していた。
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